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国家資格・法令

ドローンの飛行許可申請とは?必要なケース・申請方法・注意点をわかりやすく解説

ドローンを飛ばしたいと考えたとき、多くの人が最初に迷うのが「自分の飛行は許可申請が必要なのか」という点です。最初に全体像をつかむことが大切です。

執筆:吉田靖彦(代表取締役/一等・二等無人航空機修了審査員) |監修:関口拓矢(講師責任者) |公開日:2026-08-25/更新日:2026-08-27
飛行許可申請をパソコンで行うイメージ

国家資格を取得したばかりの受講生の方から、当校に最も多く寄せられる質問の一つが「これから実際に飛ばしたいのですが、何か申請は必要ですか」というものです。ドローンの飛行に関するルールは、機体の重さ、飛ばす場所、飛ばし方によって必要な手続きが細かく変わるため、最初は複雑に感じられるかもしれません。この記事では、登録講習機関として日々こうした相談を受けている立場から、飛行許可申請の全体像を整理し、実際につまずきやすいポイントまで、できるだけ具体的に詳しく解説します。

1. 許可申請が必要になる条件

100g以上の無人航空機における「特定飛行」に該当する場合、飛行許可申請が必須です。空域条件(空港周辺、150m以上、人口集中地区など)および飛行方法条件(夜間飛行、目視外飛行、人や物件から30m未満など)が対象です。特定飛行に該当しない飛行であれば申請が不要な場合もあります。この「特定飛行に該当するかどうか」の判定を誤ると、意図せず無許可飛行という違反行為になってしまうため、飛行前に必ず自分のケースを一つずつ丁寧に確認する習慣をつけることが重要です。

2. まず確認したいのは「機体登録」と「飛行場所」

100g以上機体は屋外飛行前に登録が必須(有効期間3年)です。登録後はリモートID対応も必要です。飛行場所は公式ルール以外に、条例や管理者ルール、緊急用務空域指定などを確認する必要があります。特に、公園や河川敷など一見自由に飛ばせそうな場所でも、自治体の条例で飛行が制限されている場合があるため、国のルールだけでなく地域独自のルールも合わせて、事前にしっかりと確認することが欠かせません。

3. DIPS2.0で行う申請の流れ

オンラインシステムを使用し、機体情報入力→操縦者登録→申請という流れです。申請は飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前が目安で、実務上は3~4週間の余裕が推奨されます。当校の講習でも、実際にDIPS 2.0の操作画面を使いながら、入力の流れを一通り体験していただく時間を設けており、卒業後に迷わないよう配慮しています。

4. 包括申請と個別申請はどう違う?

反復継続的飛行には1年を限度とした包括申請が可能です。単発飛行は個別申請が基本です。飛行実態に応じて選択することが重要です。包括申請は、同一の飛行形態・エリアで繰り返し飛行することが想定される場合に有効ですが、あくまで「同一の条件」であることが前提のため、飛行内容が大きく変わる場合は別途申請が必要になることがあります。

5. 許可申請が不要になりやすいケース

100g未満機体使用時、または特定飛行に該当しない条件(日中・目視内・十分な距離確保など)での飛行が対象です。ただし施設管理者許可や機体登録要否の確認は別途必要です。「申請が不要」というのはあくまで国の許可・承認手続きの話であり、私有地や施設の管理者からの許可が別途必要になるケースもあるため注意が必要です。

特定飛行の詳細:空域条件と飛行方法条件

「特定飛行」に該当するかどうかは、空域条件と飛行方法条件という2つの軸で判断されます。空域条件は、空港等の周辺空域、緊急用務空域、高度150m以上の空域、人口集中地区(DID)の上空が該当します。飛行方法条件は、夜間飛行、目視外飛行、第三者や物件との距離30m未満での飛行、催し物上空での飛行、危険物輸送、物件投下の6種類が定められています。これらのうち一つでも該当すれば「特定飛行」となり、原則として国土交通大臣の許可・承認が必要です。当校の座学講習では、この2つの条件をそれぞれ具体例とともに丁寧に解説し、受講生自身が自分の飛行予定を照らし合わせて、自力で正確に判断できるようになることを目指しています。

なぜこれほど細かいルールが定められているのか

初めてこれらのルールに触れる方の多くは、「なぜこんなに細かく決まっているのか」と感じられるようです。背景には、無人航空機が急速に普及したことで、有人航空機や地上の第三者との衝突・墜落リスクが現実的な懸念として認識されるようになったという経緯があります。特に、人が多く集まる場所や、空港周辺のような航空交通の要衝では、わずかな操縦ミスが重大な事故につながりかねません。特定飛行の区分は、こうしたリスクの高い飛行形態をあらかじめ明確にし、追加の安全対策を義務付けることで、ドローンの利便性と安全性を両立させるための仕組みだと理解すると、ルールの意図が掴みやすくなります。

機体登録とリモートIDの関係

100g以上の機体を屋外で飛行させる場合、まず国への機体登録が必要です。登録が完了すると、登録記号が発行され、機体にその記号を表示する義務が生じます。さらに、リモートID機能(機体のID・位置・高度等を電波で発信する仕組み)の搭載も原則として義務付けられています。あらかじめ届出済みの特定区域内での飛行など、一部例外はありますが、基本的には機体登録とリモートIDはセットで理解しておく必要があります。登録の有効期間は3年間であり、これも技能証明の有効期間と同様、更新を忘れないよう管理することが重要です。

実際にあった「思い込み」による申請漏れの事例

当校にご相談いただいた方の中に、以前から個人で空撮を楽しんでいた方が、資格取得後に本格的に業務として空撮を始めようとした際、申請漏れが発覚したという事例がありました。この方は「今まで趣味で飛ばしていたエリアだから大丈夫」と思い込み、実は撮影予定地の一部が人口集中地区に該当していることに気づいていませんでした。座学講習の中でDIPS 2.0を使った該当性の確認方法を一緒に確認したところ、実際に許可申請が必要なケースだと判明し、事前に申請を行った上で業務を開始することができました。この事例が示す通り、「今まで大丈夫だったから」という思い込みは、業務利用に切り替えるタイミングで特に注意が必要であり、当校でも講習の中で繰り返し強調している点です。

6. 許可が下りたあとも必要な手続きがある

飛行計画の通報および飛行日誌作成が必須です。事故時は飛行中止、救護、国土交通省への報告が義務付けられています。許可を取得したことで安心してしまい、その後の飛行計画通報や日誌の記載を怠ってしまうケースも見られますが、これらは許可取得後も継続的に求められる義務です。

申請と資格取得、どちらを先に考えるべきか

「まず資格を取ってから申請のことを考えればいい」と思われがちですが、実際には、資格取得を検討している段階から、想定する飛行内容・エリアについて大まかにでも整理しておくことをおすすめします。なぜなら、飛行内容によって必要な資格区分(二等か一等か、初学者か経験者か)が変わるだけでなく、申請の複雑さも同時に大きく変わってくるためです。当校の無料相談では、資格取得前の段階から、こうした将来の申請イメージまで含めて具体的にご相談いただくことができます。

飛行経路・エリアの図示についての注意点

申請書類には、飛行させる経路やエリアを地図上に図示する項目もあります。この図示が曖昧だったり、実際の飛行予定と食い違っていたりすると、審査で確認事項として差し戻される原因になります。DIPS 2.0の地図機能を使って、できる限り正確な範囲を示すことが、審査をスムーズに進めるコツです。特に、境界線が曖昧になりがちな私有地と公道の境目や、河川敷のように管理者が複数にまたがるエリアでは、事前に管理者へ問い合わせるなどして、慎重に範囲を確認することをおすすめします。

申請書類の作成で押さえておきたいポイント

DIPS 2.0での申請書類には、飛行の目的、日時、場所、経路、高度、使用する機体の情報、操縦者の技能証明の有無、安全確保のための対策などを記載します。特に「安全確保のための対策」の欄は、審査においても重要視される部分です。単に「安全に配慮します」といった抽象的な記載ではなく、「補助者を配置し、立入禁止区画を設定する」「風速○m/s以上の場合は飛行を中止する」といった、具体的かつ実行可能な対策を記載することが、スムーズな許可取得につながります。当校の講習では、実際の申請書の記載例を用いながら、こうした具体的な書き方についても指導しています。

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当校の受講生から見えてきた「よくある誤解」

当校の座学講習で受講生の方とやり取りする中で、特に多く見られる誤解が2つあります。ひとつは「国家資格さえあれば、どこでも自由に飛ばせる」という誤解です。前述の通り、国家資格はあくまで技能証明であり、飛行許可・承認の要否とは別の話です。もうひとつは「一度許可を取れば、その後はずっと有効」という誤解です。包括申請でも最大1年という有効期間があり、継続的な業務であれば定期的な更新申請が必要になります。こうした誤解は、資格取得直後の受講生に特によく見られるため、当校では修了間際の座学の中で、改めてこの2点を強調してお伝えするようにしており、卒業後のトラブル防止に努めています。

複数の許可・承認が重複するケース

実際の飛行では、複数の条件が同時に当てはまるケースも珍しくありません。例えば、夜間に、目視外で、人口集中地区上空を飛行する場合、それぞれの条件に対応した安全対策を申請書に盛り込む必要があります。条件が重なるほど、審査で求められる安全対策のハードルも上がる傾向にあるため、複雑な飛行計画を検討している場合は、早い段階で専門家(登録講習機関や行政書士)に相談することをおすすめします。後から条件を追加すると、審査全体をやり直す必要が生じる場合もあるため、最初の段階で漏れなく整理しておくことが重要です。

飛行日誌をつけることの実務上のメリット

飛行日誌の作成は法令上の義務であると同時に、実務上も有用な記録になります。飛行日時・場所・気象条件・機体の点検結果などを記録しておくことで、万が一トラブルが発生した際の原因究明に役立つほか、自分自身の飛行傾向(よく飛ばす時間帯、エリアの気象条件など)を振り返る材料にもなります。当校では、紙の日誌だけでなくデジタルでの記録管理についても、卒業生向けにご案内しています。

7. よくある失敗は「申請先」「時期」「思い込み」

申請先の誤り、準備期間不足、必要書類の見落としが頻出します。2025年10月1日以降の25kg以上機体には第三者賠償責任保険加入も必須となります。これらの失敗は、いずれも「事前確認の不足」に起因するものであり、飛行予定日から逆算した準備スケジュールを組むことで多くが防げます。

当校の講習で申請実務を扱う理由

国家資格の講習は、あくまで「操縦技術」と「関連法令の知識」を証明するためのものであり、DIPS 2.0での実際の申請操作までは、必ずしも講習範囲に含まれているとは限りません。しかし当校では、資格を取得しても、実際に業務で飛行させる際の申請手続きでつまずいてしまっては意味がないと考え、座学講習の中に実際の申請画面を使った実習時間を組み込んでいます。修了後、すぐに一人で申請できる状態を目指すことが、当校が大切にしている「実務に直結する講習」という方針の一つの表れです。

許可・承認の有効期間にも注意

飛行許可・承認には有効期間が設定されており、包括申請の場合は最大1年間です。有効期間が切れた後も同様の飛行を継続する場合は、改めて更新の申請が必要になります。技能証明の3年更新、機体登録の3年更新とあわせて、飛行許可・承認の1年更新も、事業者にとっては管理すべき期限の一つです。当校では、複数の期限管理が煩雑にならないよう、法人のお客様向けに一覧化のサポートも行っており、期限切れによる業務停止リスクを未然に防ぐお手伝いをしています。

申請前チェックリスト

よくある質問

Q. 国家資格を持っていれば申請は不要になりますか?
A. 国家資格の保有により一部手続きが簡略化される場合はありますが、特定飛行に該当する飛行であれば、原則として許可・承認申請自体は必要です。

Q. 申請が却下されることはありますか?
A. 記載内容の不備や、安全対策が不十分と判断された場合は、修正を求められることがあります。当校の講習では、申請書類の書き方のポイントもお伝えしています。

Q. 同じ場所で毎回申請するのは面倒です。何か方法はありますか?
A. 反復継続的な飛行であれば、包括申請の活用を検討できます。飛行の実態に応じて、当校の無料相談でご案内可能です。

Q. 許可が下りるまでの実際の期間はどのくらいですか?
A. 案件や時期によって異なりますが、余裕を持って3〜4週間程度を見込んでおくことをおすすめします。

Q. 個人で申請するのが不安です。代行してもらえますか?
A. 当校では申請書類の書き方の指導は行っていますが、代行が必要な場合は行政書士等の専門家をご紹介することも可能です。

Q. 農薬散布用ドローンでも同じ申請手続きですか?
A. 基本的な考え方は同じですが、農薬散布は物件投下に該当するため、通常の飛行とは異なる安全対策の記載が求められます。詳細は専門講習でのご案内をおすすめします。

Q. 申請中に飛行予定を変更した場合、どうすればいいですか?
A. 申請内容と実際の飛行内容に差異が生じる場合、改めて申請または変更手続きが必要になることがあります。DIPS 2.0のマニュアルまたは窓口にご確認ください。

Q. 海外製の機体でも同じ手続きで申請できますか?
A. 機体の製造国にかかわらず、日本国内で飛行させる場合は同じ機体登録・許可申請の手続きが適用されます。

Q. 申請不備で差し戻された場合、期限には影響しますか?
A. 差し戻し後の再提出・再審査には追加の時間がかかるため、飛行予定日に間に合わなくなるリスクがあります。余裕を持ったスケジュールが重要な理由の一つです。

Q. 趣味の空撮でも包括申請は使えますか?
A. 反復継続的に同じ条件で飛行する予定があれば、趣味目的でも包括申請の活用は可能です。詳細はDIPS 2.0のマニュアルまたは当校にご確認ください。

Q. 申請書類はどのくらいの分量になりますか?
A. 飛行内容の複雑さによって異なりますが、基本的な単発飛行であれば、必要事項の入力自体はそれほど長時間かかるものではありません。安全対策の記載を丁寧に行うことが重要です。

Q. スマートフォンだけでDIPS 2.0の申請は完結できますか?
A. 操作性の観点からパソコンでの操作が推奨されますが、基本的な確認作業程度であればスマートフォンでも可能です。実際の申請は落ち着いてパソコンで行うことをおすすめします。

Q. 過去に無許可で飛行してしまったことに気づいた場合、どうすればいいですか?
A. 気づいた時点で速やかに今後の飛行について正しい手続きを行うことが重要です。過去の飛行についての具体的な対応は、専門家(行政書士等)にご相談ください。

監修者コメント(関口拓矢・講師責任者)

「申請手続きは一見複雑に見えますが、順番通りに整理すれば決して難しいものではありません。当校の講習では、実際にDIPS 2.0の画面を操作しながら学んでいただくので、卒業後も一人で迷わず申請できるようになります。」

申請の相談はいつでも歓迎

「まだ資格も取っていない段階だが、そもそもどんな申請が必要になりそうか知りたい」というご相談も、当校では歓迎しています。実際に飛ばしたい場所・目的をお聞かせいただければ、資格の要否とあわせて、必要になりそうな申請の種類についても大まかな見通しをお伝えすることができます。早い段階でこうした情報を把握しておくことで、資格取得後の計画も立てやすくなり、無駄な回り道を避けられます。

法人・事業者が申請体制を整える際の考え方

企業として継続的にドローンを業務利用する場合、案件ごとに個別申請を繰り返すのは非効率です。前述の包括申請を活用し、標準的な飛行条件(目視内、特定のエリア、特定の機体等)をあらかじめ整理しておくことで、年間を通じた業務の見通しが立てやすくなります。また、社内で複数の操縦者が同じ機体・エリアで飛行する場合は、誰が、いつ、どの機体で飛行したかを一元管理する体制も重要です。当校では、法人のお客様向けに、こうした申請体制の整理についてもご相談を承っています。

事故が発生してしまった場合の対応フロー

万が一飛行中に事故(人身事故、物件の損壊等)が発生した場合、操縦者にはまず飛行の中止、負傷者がいる場合の救護、必要に応じた警察への通報、そして国土交通省への報告義務があります。国への報告は、事故の重大性に応じて期限や様式が定められています。当校の講習では、こうした緊急時対応の流れについても、実際の想定シナリオを用いて確認する時間を設けています。「起きてほしくないこと」だからこそ、事前に手順を頭に入れておくことが、いざという時の冷静な対応につながります。パニックになりやすい緊急時ほど、事前のシミュレーションが実際の行動を大きく左右します。

参考にした情報源

※制度・手続き方法は変更される場合があります。必ず国土交通省・DIPS 2.0の最新情報をご確認ください。

これから飛行許可申請を学びたい方へ

この記事だけで完璧に理解できたと感じられなくても心配はいりません。飛行許可申請の実務は、座学だけでなく、実際に画面を操作しながら学ぶことで、格段に理解が深まります。当校の講習では、受講生一人ひとりが実際にDIPS 2.0を触りながら操作を覚えられるよう、時間を確保しています。「読んだだけでは覚えられるか不安」という方こそ、実践的な講習の場で実際に手を動かしながらじっくり学んでいただくことを強くおすすめします。

まとめ:迷ったら「登録 → 該当性確認 → DIPS2.0申請」の順で整理

自分の機体と飛行内容を先に整理し、機体登録→特定飛行該当性確認→DIPS2.0申請という順序で進めることが効率的です。複雑に見える手続きも、この順番を意識するだけで格段に整理しやすくなります。当校では、講習の中でこの一連の流れを実践的に学んでいただけるようカリキュラムを組んでいますので、不安な方はまず無料相談でご質問ください。資格取得後、実際に業務で飛ばす段階になって初めて申請の重要性に気づくという方も少なくないため、講習中から意識しておくことをおすすめします。

飛行許可申請の実務は、講習の中でも指導しています

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